ロシア極東の週刊経済情報誌
ダーリニボストークの記事を抜粋してお伝えします。
公用車をロシア国産に買い換える地方自治体
ウラジオストクを中心に行われた外国者輸入規制に対する
抗議デモでは、日本車やメルセデス・ベンツを使用する
政府高官に対して「国産車を支援したいなら、自らボルガに
乗り換えろ」という批判が相次いだ。実際にいくつかの
地方自治体行政府で公用車を国産車に買い換える
動きが始まった。
ニージニ・ノブゴロド州政府が購入するのはGAZ(ゴーリキー
自動車工場)が製造するボルガである。
「我々は、ロシア自動車メーカーを支援することに決定した。
この決定の主な根拠は、外国車と同等の性能を持ちながらも
国産車のほうが安いからだ。同じ予算でより多くの台数を購入
することができる」と同州広報部は伝えた。
2009年2月には27台のVolga Siberが納入される。
アムール州でも、州知事が州行政府の全職員が
国産車に乗り換えるように決定を下した。
公用車としての国産車使用に反対する声
しかしその一方で、公用車として国産車の使用を義務付ける
動きに対し懐疑的な地方自治体もある。
12月25日付けのdeita.ru通信によれば、
ザバイカル地方のラビリ・ゲニアツュリン知事は、上述の
アムール州の方針について次のように述べている。
「特に国産車支持の方針を打ち出さずとも、我々の使用
している自動車の半分はボルガだ。愛国的ではあるが、
これは合理的ではない。
国産車はメンテナンスなどにかなりの費用を要する。
公用車を全てロシア製に切り替えることで、メンテナンス費用を
増大させることは無謀だ。しかも国産車の性能は決してよく
ないのだ。又公式の代表団を迎える際など、ガゼリに
乗っていくようなことはできない。」
ゲニアトゥリン知事自身はトヨタ・ランドクルーザーを使用
しているとのこと。
また、ブラゴベシチェンスク市のミグリャ市長も、自ら現在
使用しているトヨタ車から国産車に乗り換える気はないと
いう(12月25日付け独立新聞)。
職員全員に国産車への乗換えを求めるアムール州の
決定に対しては、「皆で井戸に飛び込めといわれたら
飛び込むのか?やりすぎはよくない」と述べた。
モスクワ市長府、公用車としてプリウスを採用か
12月25日付コメルサント紙によれば、モスクワ市長府は
保有する公用車をハイブリッド自動車に買い換える
意向である。
第1回の買い付けは、2009年を予定しており
プリウス最新モデル500台(総額1600~1800万ユーロ)
となる見込み。
2008年10月23・24日にモスクワで開催された
国際会議「大都市のための代替エネルギー」において
ルシコフ市長に対してトヨタ車のハイブリッドカー
「プリウス」のプレゼンテーションが行われた。
その折に、ルシコフ市長は「ハイブリッドカーの経済性と
環境保護性能をモスクワ市民が目で見て評価できるよう
さしあたり500台ほどモスクワ市の公用車として
購入する計画を審議する」と述べている。
広い意味での国内自動車産業支援に向けて
上に見たとおり国産自動車支援の方針をめぐって
ロシアの各地方自治体で対千葉の相違が明らかになっている。
政治家も皆がアムール州のような画一的な買い付けを
支持しているわけではない。
たとえば、セルゲイ・ミロノフ上院議員は、単に地方予算で
国産車を買い付けるのとは別な広い意味でのロシア国内
自動車産業支援の必要性を指摘している。
「現在の国内自動車産業の状況は、90年代とは違う。
ボルガ、ムスクビチ、ジグリといったモデル以外にも、
ロシア現地で、フォード、ルノー、BMW等外国メーカーの
車種が生産されている。国家や地方自治体が買い付けを
行う際、国内メーカーだけでなく、外国メーカーの
ロシア工場を含めた平等な競争を保障しなければ、
真の意味での国内自動車産業支援は実現しない」と
同議長は言う。